- エクセルで関数を使って掛け算をするにはどうしたらよいのだろう・・・
- 掛け算ができる関数の便利な使い方について知りたい
そんな思いにお応えできるようこの記事では、
- エクセルで掛け算の基本
- 関数を使った掛け算
- 列の固定や数値の丸めなど便利な使い方
について解説しています。
エクセルで掛け算の基本
エクセルで掛け算をするには、基本的にアスタリスク(*)を使用します。
例えば5×3を計算したい場合、下記のように数式を作ることができます。
掛け算といえば思い浮かぶ、×という記号ではなく
=5*3
というアスタリスクを使った数式になっているのがポイントです。
数値を直接入力するのではなく、セルを参照して計算することも可能です。
例えばA1セルに5・A2セルに3が入っている場合、
=A1*A2
という数式で5×3を計算することができます。
アスタリスクを使えば簡単に掛け算することができますが、関数を使うともっと便利です。掛け算ができる関数について解説していきます。
関数を使った掛け算の方法は?
PRODUCT関数
掛け算のエクセル関数で最も基本的なものはPRODUCT関数です。
足し算することができるSUM関数を使ったことがある方もいらっしゃると思いますが、PRODUCT関数はその掛け算バージョンという認識で使うことができます。
=PRODUCT(数値1,数値2,・・・・)
という形で使用でき、カッコの中に入れた数値を掛け算した結果を返してくれます。
実際にはカッコの中は、下記のようにセル参照で指定して使用することがほとんどです。
SUMPRODUCT関数
少し複雑になりますが、とても便利なSUMPRODUCT関数というものもあります。
SUMPRODUCT関数は足し算と掛け算を一度に実現することができる関数です。
例えば下記の表で、3×10 + 4×6 + 8×20を計算したいとします。それぞれの掛け算の合計を出したいということです。
答えは30 + 14 + 160 = 214になるのですが、この計算を一気にやってくれるのがSUMPRODUCT関数です。
SUMPRODUCT関数は、
=SUMPRODUCT(配列1,配列2,配列3,・・・)
という形で使います。
引数に指定する「配列」が分かりずらいと思いますが、セル1つではなくセルの固まりと考えて頂ければと思います。
今回の例ですと、SUMPRODUCT関数で下記のように指定すればOKです。
B2:B4が1つの配列で、C2:C4が1つの配列です。
- B2:B4は3,4,8という数の固まり
- C2:C4は10,6,2という数の固まり
ですね。このそれぞれの配列を掛け算して足してくれるのがSUMPRODUCT関数です。
エクセルでの掛け算・足し算の基本やSUMPRODUCT関数については下記の記事で解説していますのでご参考ください。
掛け算をもっと便利にする方法
まとめる・固定する
「コピー」や「オートフィル」といった機能を使えば、掛け算の数式を複数セルに適用できるので列や行ごとにまとめて掛け算をすることができます。
1つ1つのセルに数式を作っていくのは大変なので、コピーやオートフィルはとても便利です。
これらの機能については、下記の記事で詳しく解説していますので是非ご参考下さい。
【エクセル】掛け算・関数の有無や列毎にまとめて計算する方法も
しかし、数式をコピーすると参照がズレてしまい結果が正常でなくなることがあります。
このようなときには、ドルマーク($)をつけてセルを固定する絶対参照という参照方法を利用します。
このように、絶対参照でセルを固定して掛け算をする方法については下記の記事で具体例とともに解説しています。
数値を丸める
エクセルで掛け算をする場合、あまりきれいでない数字になることがあります。例えば消費税の計算だと8%や10%を計算しなければならないので、整数にはならなかったりします。
そのようなとき、数値を四捨五入したり切り捨て・切り上げする便利な関数があるので、掛け算と組み合わせて使うことができます。
- ROUND関数
- ROUNDDOWN関数
- ROUNDUP関数
の3つを使えば桁数を指定して数値を丸めることができるので、便利です。
これらの関数の具体的な使い方や、掛け算の結果を丸める方法については下記の記事で解説しています。
掛け算でエラーが出る場合
最後に、掛け算の数式を作ったけれどエラーが出てしまうという場合には、こんなところに気をつけてみましょう。
文字列が含まれている
掛け算の対象に文字列が含まれていると、掛け算ができないためエラーが表示されます。
エラーの種類は、
#VALUE!
という表示がされるVALUEエラーです。
関数のスペルが間違っている
既に解説した通り、PRODUCT関数を使えば掛け算の結果を得ることができますが、PRODUCTのスペルが間違っているとエラーがでてしまいます。
エラーの種類は、
#NAME?
という表示がされるNAMEエラーです。