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「マクロの記録」機能で簡単マクロ作成!プログラミングなしで自動化しよう

エクセルを使っていると、「毎回同じ操作を繰り返すのが面倒だな・・・」と思うことはありませんか?そんなときに便利なのが「マクロ記録機能」です。マクロの記録機能を使えば、プログラミングの知識がなくても、一度行った操作を自動で再現できるようになります。

この記事では、マクロの記録機能の基本から、実際の活用方法までを詳しく解説します。

「マクロの記録」機能とは?

マクロの記録機能とは、エクセルで行った操作をそのまま記録し、後でボタン一つで再実行できる機能です。具体的には、セルの書式設定やコピー&ペースト、フィルターの設定など、手動で行う作業を自動化できます。

「マクロの記録」のメリット

  • プログラミング不要で簡単にマクロが作れる
  • 同じ作業を繰り返し行う手間を削減できる
  • 記録した操作をVBA(Visual Basic for Applications)コードとして確認・編集しより便利なマクロに作り変えることができる。

「マクロの記録」の使い方

それではマクロの記録について具体的な使い方を解説します。

2-1. マクロの記録を有効にする

マクロを記録する前に、Excelでマクロが有効になっているか確認しましょう。

  1. Excelを開く
  2. タブの中で「開発」タブが表示されているか確認

※「開発」タブが表示されていない場合は以下の手順で設定します。

「ファイル」から「オプション」を選択します。

「リボンのユーザー設定」で右側にある「開発」のチェックボックスにチェックを入れればOKです。

2-2. マクロを記録する

次に、マクロを記録する手順についてです。以下のようにして作業を記録します。

  1. 「開発」タブを開き、「マクロの記録」ボタンをクリック

2. 設定を変更する必要がなければ「OK」をクリック

この状態でExcel上の操作を行うと、すべての動作が記録されます。


※マクロ名は何もしなければ「Macro1」などの名前になるので、目的に応じた分かりやすい名前にすると良いです。

※ショートカットキーを設定しておけば、作ったマクロの実行がより簡単になります。

2-3. マクロの記録を終了する

操作が完了したら、「開発」タブの「記録終了」をクリックするとマクロの記録を終了することができます。

これでマクロの記録が完了しました。

記録したマクロを実行する

マクロを実行する方法はいくつかあります。

方法1:マクロの一覧から実行

一番分かりやすい方法です。まずはこの方法で実行してみましょう。

1. 「開発」タブ→「マクロ」をクリック

2. 一覧から実行したいマクロを選択する

3. 「実行」をクリックする

方法1:ショートカットキーで実行

記録時に設定したショートカットキー(例:「Ctrl+Shift+M」)を押すだけで実行できます。

方法3:ボタンを作成して実行

他の人に使用してもらう場合は、ボタンを作成すると分かりやすくて親切です。下記の手順でボタンを作成しましょう。

1. 「開発」タブ→「挿入」→「ボタン(フォームコントロール)」を選択

2. シート上にボタンを配置

ボタンを選択した後に、シート上の任意の場所でドラッグすればボタンを配置することができます。

3.「マクロの登録」画面で作成したマクロを選択し、OKをクリック

これで、ボタンをクリックするだけでマクロを実行できるようになります。

「マクロの記録」活用例

それでは、これまで解説してきた「マクロの記録」を使ってどのように自動化することができるのか、具体的な例をいくつか確認してみたいと思います。

例1:データの整列を自動化

Excelで大量のデータを並べ替える作業を行いたい場合、フィルターの設定などをしなくてもワンクリックで並べ替えを行うことができるようになります。

今回は分かりやすいように少ないデータにしていますが、データ数が増えてもやることは同じです。例えば下記のようなデータを「部署」や「売上」で並べ替えしたいとします。

  1. 「マクロの記録」を開始

2. データ範囲を選択 ※今回だとA1~D8セルを選択

3. 「データ」タブ→「並べ替え」をクリック

4. 並べ替えの基準としたい項目を選択 ※今回は「部署」を基準に並べ替え

5. 記録終了

これで、マクロを実行すると売上順に並べ替えが可能になります。

他の並べ替えの基準でマクロを記録し、ボタンを作成するとより便利になります。

下記のショート動画でも紹介しています!

例2:日報フォーマットの自動作成

1回だけフォームを作って記録しておけば、毎日入力する日報のフォーマット作成を自動化できます。今回は、下記のような日報フォーマットを作成することを想定します。

  1. マクロの記録を開始

2. 新しいシートを追加

3. 見出し(「日付」「担当者」「業務内容」など)を入力

4. 罫線を引く、書式設定を行う

5. 記録終了

これを実行すれば、ボタン一つで日報フォーマットが完成するようになります。

「マクロの記録」機能の注意点

「マクロの記録」は便利ですが、いくつかの注意点もあります。

注意点1:記録したマクロはすべての動作を再現する

記録した操作をそのまま実行するため、特定のデータ範囲でしか動作しない場合があります。カスタマイズしたい場合は、中身のプログラムコードを編集する必要があります。

注意点2: 相対参照を意識する

デフォルトではセルの参照が絶対参照で記録されるため、特定のセルに依存するマクロになりがちです。「相対参照で記録」を選択して記録すると、より柔軟なマクロを作成できます。

注意点3:保存するときは「マクロ有効ブック」として保存する

通常のExcelファイル(.xlsx)ではマクロが保存されません。保存する際は「マクロ有効ブック(.xlsm)」形式を選びましょう。

まとめ

「マクロの記録」の機能を使えばコードが分からなくても作業を自動化することができますので、繰り返し作業があれば積極的に使ってみましょう。まずは「マクロの記録」で作業を自動化していき、慣れてきたらVBAのコードを勉強してカスタマイズするとさらに便利になっていきますよ!

  • この記事を書いた人

いしはらゆうと

実務エクセルのプロ
パソコンが使えず全く仕事ができなかったことから猛勉強し、 各部署から頼りにされるレベルになりついにはSEに。
マクロを活用し、2人がかりで1日の仕事を1人×30分に短縮。 自身の経験から、最短で学ぶことのできるエクセル学法をノウハウ化し数十名以上にオンライン講座を開講。
現在は「瞬習エクセルアカデミー」として実務に必要なスキルをスキマ時間で学ぶことのできるオンラインスクールを運営中。
元SE
国家資格:応用情報技術者

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